ミニチュアゲーム
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ミニチュアゲームもTRPGも、一番重要なのは面子である。一緒に遊ぶ仲間である。
ルルブやミニチュアを揃えられても、仲間を集めるのは難しい。特にアナログゲームの中でも異質である、TRPGやミニチュアゲームではそれが躊躇だ。ボードゲーム大好きだけど、TRPGやミニチュアゲームは濃過ぎて近付けない、
何か臭そう。そんな事を思ってる人も多いのではないだろうか。
ただでさえ分母の少ないアナログゲーム。そんな人達からも距離を置かれる異質なゲームに、人を集めるのは難しい。集まったとしても大人同士の場合、時間の融通がききにくい。僕もミニチュアゲームのイベントに参加できず、涙をのんだことがある。少数である同行の士なのに、集まる事すら困難なのだ。
TRPGはまだ良い。数年前から動画なるものが盛り上がりを見せている。動画で架空の人気キャラクター達(もちろん美男美女)が、キャッキャウフフと愛らしい笑顔を振りまきながら、オサレにゲームをしてるのだ。この非現実なゲーム風景は、宣伝効果抜群であると思う。これを見た人は、TRPGとは明るくて楽しく、みんなで盛り上げる事が出来る素敵なゲームだと思えるに違いない。(動画でTRPGを知った人が修槌会のプレイ風景を見たら口から血を吐いて死ぬ)
ネット上で勢いを増すTRPG。それに対してミニチュアゲームはどうだろうか?ホビー雑誌の宣伝等により以前より知名度は上がったと思うが、それでもTRPGに比べたらマイナーな趣味だと言わざるを得ない。知らない人にミニチュアゲームを見せてみよう。きっとこう言うはずだ。
――凄そうだけど何か難しそう、凄そうで私に出来そうにない、凄いけど何か臭そう、絶対臭い
僕は渇望していた。
もっとお手軽で簡単に参加できる、優しいミニチュアゲームが出ないかと。優しいと言うが、それはミニチュアが塗装済みとかそういう事ではない。ゲーム的なルール、及び初プレイヤーとフレンドリーで遊べるミニチュアゲームを渇望してたのだ。
……僕の願いは叶った。フレンドリーで優しいミニチュアゲームが発売されたのだ。
普通ミニチュアゲームと言うと、一対一でガチ対戦するのが普通だ。それは元々が将棋やチェスのように、戦争を模したゲームであるからだ。歩兵・騎兵・砲兵が入り乱れる戦場に、ゲーマーは何を求めるか?それは歴史上の戦を体現した、真剣勝負なのだと思う。
……と勇ましいのは結構だが、これではライト層が嫌厭してしまうのも無理はない。兵隊のミニチュアをもってアンアン叫んでる人を見たら、愛想笑いをして一歩引くのは普通の事だ。それにガチで一対一の対戦というのを、ライト層は求めていない。彼等はゲームを通して戦いと興奮を求めてる訳ではなく、会話とコミュニケーションを求めてるからだ。
そんな協力型みたいなミニチュアゲームがあるのだろうか?それがあるのだ。しかも日本語版で発売されたのだ。
そのゲーム名は、レンジャーズ・オブ・シャドウ・ディープ。作者はフロストグレイブという名作ミニチュアゲームを作った人で、今作も同様に名作なのを予感させてくれる。
協力型ミニチュアゲーム……それは如何なるものか。早速僕は仲間達を集め、プレイしてみた。
まずはちゃっちゃとセットを用意して、テンションを高める。

ルルブに載ってたシナリオを読んで勉強し、自分なりにアレンジしてみる。今日集まった人達はTRPG畑な人達なので、ちょいと軽いロールプレイを入れよう、なんて考えながら。
まずはキャラクター作成だ。……ここで僕は思った。コピーしたルルブを渡して、それぞれにレンジャーを作成させるのは、
やってはならない。作成自体は簡単だが、武器や特殊能力など選ぶのが多い。初めての人にこれを選ばせてはならない。
初心者が一番怖がるのは、自分の選択が壊滅的にダメでゲーム進行を破壊してしまう事だ。足を引っ張る事を殊更嫌がる。僕は初心者の人にそういうプレッシャーを与えたくない。だから僕はこう言った。
「じゃあ今から君の分身であるレンジャーを作成するけど、それはどんなレンジャーだろうか。剣を使うのが上手いのか、魔法が得意か、それとも仲間をサポートするのが得意か。好きなように想像してくれ」
みんなは考え初めた。そしてしばらく時間を置き、僕は再度話し始めた。
「じゃあ能力値を決めよう。まず、3点まで使ってレンジャーの能力値を増加させる事が出来る……」
こんな感じで僕が口頭で説明しながら、レンジャーの作成を進めていった。そしてヒロイック・アビリティを選ぶ段階で、再度質問した。
「じゃあ、どんなレンジャーにしたいか決まった?……なるほど、剣士タイプがいいのね。それなら君のレンジャーは、このアビリティを取得しているよ」
死の一撃、狂乱攻撃、受け流し、強力な一撃、魔力の鋼。
僕が【接近戦が得意な】レンジャーに相応しいであろうアビリティを選んだ。これは一見キャラビルドの楽しみを奪ってしまう行為にも見えるが、そもそもゲームの進行はもといルールも分からない初心者に
「正しいアビリティを正しく選んでね」
は酷に思えるのだ。もちろん
「好きにアビリティを選んでくれ!何を選んだって良いんだよ!」
と言って選ばせる事も出来るが……僕は知っている。
ゲーマー気質な人や心配性な人は、真剣な表情でアビリティを一つ一つ熟読し、長い時間をかけて選ぶ事を。遊んだこともないミニチュアゲームを想像しながら。協力型ゲームだから、自分が足を引っ張らない様に、真面目に。
そんな胃を痛めるような光景を見るのが嫌なので、僕が各レンジャーに相応しいアビリティを用意した。自分で選ぶのは、一度経験してからでいいと思う。
こうして3名のレンジャーと6名のコンパニオンが出来上がった。これでシナリオを開始できる。(なお僕は説明役で参加してない)
今日も酒場でグダってるレンジャー(!?)に、ビッグな訪問者が来た。それは美しい姫様と、その護衛の一行である。姫様は過酷なシャドウ・ディープに挑む勇士を慰問しに行くのため、その道中にあるこの酒場を訪れたのだとか。
ここでスキルロールを行いながら、軽いロールプレイを挟む。新しいレンジャー達と姫様の接見で、ダイス目に一喜一憂しながらキャラ固めを行った。大口を叩くレンジャー、斜に構えてるレンジャー、無難に受け答えるレンジャー等様々だ。
数日後、姫様の護衛の一人が、息絶え絶えに酒場へ駆け込んできた。護衛は苦しそうな顔で言う。姫様が悪しき者共に攫われた。勇敢なレンジャー諸君、どうか姫様を救い出してほしい……。
そんな導入を得てシナリオ開始。

先ずはこのシナリオのギミックを説明。姫様は護衛と塔に逃げ込んだが、そこに恐ろしい怪物が迫ってる。長くはもたない。また味方の騎士が、檻に捕えられている。
その後は導入のスペシャルルールで【ステルス】や【トラッキング】ロールを使用する。これで敵のミニチュアを移動させたり、自分のミニチュアが移動できたりする。

先ずは味方の騎士を助けに行くレンジャー達。見張りを倒して【ピッキング】か【ストレングス】で檻のカギを開ける事が出来る。

姫様を救出すべく、巨大で邪悪なクリーチャーに挑むレンジャー達。このクリーチャーは狩りごっこ(本物)が大好きで、手には人肉饅を持ってる混沌の生き物だ。
こうして2時間ほどで、初めてのレンジャーズ・オブ・シャドウ・ディープは終わった。一緒にプレイしたみんなありがとう。あとちょくちょくルールミスがありました。それはまた後日伝えます。
感想だけど、これは思ったよりカジュアルなミニチュアゲームだと思った。複数人とキャッキャ遊べる珍しいタイプで、なるほどミニチュアゲームの界隈に足りない所を見事についた感じ。作者は目の付け所が良いと思います。
これは今までミニチュアゲームに一歩引いてた人達にこそやってほしいゲームであり、またガチミニチュアゲーム勢にも気分転換するのに最適なゲームだと思う。何せ必要なのはルルブだけでお手軽ですし。(そう、2万円もするスターターセットを買う必要が無いのだ!)
そんなレンジャーズ・オブ・シャドウ・ディープ。修槌会も今後遊んでいく予定です。
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大分県でミニチュアゲームのレクチャーを出来るのは、僕一人だけと気づいた一二三んです。(なおリングテイルの店長は出来ません)
今までの経験で、対戦対手を増やすのは(ルルブを買いミニチュアを組み立てる人っていう意味)簡単ではないと思ってます。だがミニチュアゲームを見せる事は出来ます。そんな訳で、つい最近出来たボドゲ店JOGOでミニチュアゲームのレクチャーをしに行きます。
前に一度この店には来た事あります。ダンジョン潜ってお宝をゲットして逃げました。

ドラゴンの住むダンジョンから財宝を奪い、無事に帰還した貴重な写真です。
今回はダンジョンには潜らないけど、ドラゴンの居るダンジョン以上に危険な40Kの世界へご招待します。
ロスターは、オルクとダークエンジェルを用意しました。フィールドは3×4フィートの紙製。スターターに入ってる狭い奴ですね。


ロスターのテーマは【激突】。両軍とも接近戦中心のロスターにしました。またバランスには細心の注意を払いました。
どういう事かと言うと
1.ユニットには必ずアンチユニットを用意する。
いわゆる無双ゲー封印です。対処法が無いまま一方的に蹂躙するのは、これゲームとして間違ってます。
今回のロスターで言うと、接近戦でターミネーターはヤバ気ですが、オルクユニットならば十分対抗出きます。ちなみにノブには、ターミネーター泣かせのビックチョッパを装備させました。
2.強力な射撃兵器は使用しない
40Kは 銃&メカ なゲームなので、射撃とメカのショボいオルクは常に苦戦を強いられるんです。だから今回はマップを小さくすると同時に、強力な射撃武器を封印しました。
3.一二三んはゲームのルールを説明しても、ゲームの進行に口出ししない
これはゲームバランスの注意点とはちと違います。まぁゲームの進行時に
「あ!ここはこうした方がいいよ。親切で言ってるんだからね!」
↑こういうのって良くないですよね。僕が異端審問官なら火刑に処すレベルでNGです。
つまり奉行禁止って事です。つい熱中すると口を出してしまいがちになりますが、いい大人ならそこは冷静に対処したいです。
等々の事を頭に入れつつ、ロスターとモデルを用意しました。
武器の性能とスペシャルルール等を用紙に書き込めば出来上がり。かなり骨が折れましたが、僕は楽しくわかりやすくゲームするのに苦労は惜しみません。ここら辺は北Qゲーマー魂に感化されました。北Qは凄いです。ミニチュアゲームしたいなら、修槌会より北Qをお勧めします。
午後3時ごろに店に到着し、たまたま店に居たKさんとMさんを誘い、ミニチュアゲームのレクチャーを開始しました。

ミニチュアゲームには
・コレクションする
・モデリングと塗装する
・ロスターを考える
・ゲームする
という楽しみ方がありますが、それ以外にも
・ゲーム前にミニチュアを並べてニヤニヤする。
という楽しみもあります。いやこれ本気で楽しいです。
んで僕の楽しみはここまで。あとはKさんとMさんが楽しむ番です。レッツゲーム!
ゲームは一進一退の戦いになりました。オルクは勢いよく多くのユニットを撃破しますが、ダークエンジェルのヒーローが入ったユニットに苦戦をします。やっぱターミネーターは強いです。と言う訳で5ラウンド経過し、両社とも引き分けになりました。
二人ともゲームのルールは、簡単に覚えてくれました。新版になってから簡略化されたルールは偉大ですね。正直前版のルールは初心者に勧めたくありません。あの分厚いルルブは本でなく鈍器です。(まぁこれは40KだけでなくFBもですが)
楽しくゲームのレクチャーが出来て、また店中の視線を集めて満足な一日が過ごせました。やっぱミニチュアゲームって良いですね。
何時かはJOGOでミニチュアゲーム出来る日が来ると良いですね。
出張から帰っての初めての北Q。親しい人たちに会える&40K新版を遊べると言うことで、かなーり気分は高揚しております。
YさんとNさんを誘い、三人仲良く北へ北へと向かいます。今は高速一本で行けるので便利ですね。
40K新版が発売されたからなのか、今日はいつもより多めの人が集まった模様。久しぶりにあった友人達と挨拶をして、早速1ゲームやってみる。
ロスターは1500と1000の二つを用意してきたけど、初プレイと言うことで1000を選択。
僕はオルク、対戦相手のYさんはタウ。
オルク VS タウ
1000ポイント
メイン目標;古代の遺物
オルクの軍勢。ボォイばっかり。

タウの軍勢。少な……!と思いきや、あとデカイロボットが5体ほどいる。やっぱ少な……!

傾斜のあるゲームマットなので、移動するだけでオルクが転がる。もうどうしようもない。

新版は初プレイなので初々しい手つきで......と言うことにはならず、サクサクプレイ出来ました。削りに削って簡略されたコアルール恐るべし。
たった一つしかない作戦目標はオルクがガッチリゲット、29体のボォイとメガノブが死守します。残りのユニットは突撃です。
オルクのユニットは全員がチョッパとピストル装備です。射撃なんかしません、させません。敵兵に向かってひたすら全力移動です。
それに対しタウは雷雨のような激しい射撃を繰り出します。攻5のパルスライフルはくっそ痛いです。まさにモブ殺し、ボォイがどんどん死んでいきます。

「やめてタウ星人!幼いグレッチェンがオルクちゃんの帰りを待ってるのよ!」
訳の分からない小芝居を入れながらゲームを進めます。
戦場が縦長の配置のため、とにかく近づくのに苦労したました。それが全勢力で一番の射撃力を誇る(と言われる)タウなら尚更です。苦労の末ロボットに白兵出来たのですが、こいつら固い&飛行なので、対したダメージも与えられず簡単に逃げられます。

そんな訳でひたすら一方的にやられたのですが、僕はかなり楽観してました。それは一つしかない作戦目標をしっかりゲットしているからです。ぶっちゃけこいつらさえ無事ならば、他のユニットは全滅しても一向に構いません。むしろ勝利のために死ぬべし。慈悲はない。
ってな訳で最終ラウンド。歩の無い将棋は負け将棋、壁さいこーなんて余裕かましてたら、まさか敗北しました。はい、ボォイのユニットが全滅してしたのです。
原因は士気テストです。たくさん死ねばその分挫ける。よーく理解しました。
「むむ、ビックメクでなくウォーボスを入れるべきであったか。それならD3ダメで士気テストに自動成功だったのに......」
グァーグも強力だし、今のオルクにはウォーボスの流れが来てるかもしれません。
と言うわけで、まさかの余裕ぶっこきからの敗北でした。敗北でしたが、とても楽しいゲームでした。対戦相手のYさん、ありがとうございます。またどこかでゲームしましょ。
使ったミニチュアを片付ける間もなく次のゲームです。
対戦愛手はでんでんさん
「はじめまして。はじめまして......ですが、でんでんさんの事は北QのHPで知ってます」
よーく知ってます。ある日北QのHPに、超高クオリティのミニチュアが掲載された事を。しかもまだペイントを始めて一年たってないんだとか。もしかしたら前からイラストとか書いてて、絵心があったりとかしたんですかね?(そういう人はペイント未経験でもすっごい上手い人が多い。ちなみに僕の絵心はどこかに落としてしまったようでまるで無い)
僕の絵心はともかく、早速ゲームを始めます。使用ポイントは600です。
オルク VS デーモン
600ポイント
メイン目標;古代の遺物
600ポイントだとアッサリかな......?と思ってたんですが、なんとデーモンにはグレーターデーモンのカイロスが入ってました。え?これって600Pで入るの?はい、今回からは入ります。編成の縛りなんて無いのです。

とは言えインデックス見てるとですよ、必ずしも高ポイントのユニットが大活躍(いわゆる無双)する訳ではないようです。なにせ一撃の破壊力は大きいのですが手数が少ないので、群れてるモブを倒すのには苦労しそうな感じ。
苦手分野があるっていいですね。FBみたく、ケイオスウォリアーにグレイトウェポン持たせてホールドさせとけ何とかなる、みたいなバランスでは無いようです。(良い事です)

オルクが60体、対するデーモンは7体。なんか素敵。
ゲームの流れですが、とにかくカイロスの召喚するフレイマーが驚異でした。自動ヒットD6発のピストルが強い強い。どこぞの火炎放射器だって感じです。
ただオルクも数だけは多いので、目標物を確保しながら必死に耐えます。なんか前回見た流れですが、今回はデーモンの数が少なすぎるので、オルクが全滅するまでは至ってません。カイロスのマジックは強力ですが、やはり大軍を処理するのには苦手なようです。
その為カイロスが白兵を仕掛けてきます。ティーンチのデーモンらしからぬ行動ですが、目標物を奪取するためには仕方ありません。
だがカイロスは柔らかいんですね。破壊力はあるけど、柔らかいんです。スペシャルセーブはあってもアーマーがないので、数による攻撃には耐えられないんです。そして数による攻撃はオルクの真骨頂なのです。

と言うわけでオルクはカイロスを撃破します。グレーターデーモンだって囲んで殴れば死ぬ。何かウォーハンマーTRPGを彷彿とさせます。
あ、でもウォーボスが一撃で殺されてケイオススポーンになりました。やっぱグレーターデーモン怖いです。
楽しい時間はあっという間にすぎて、僕らは大分へ帰ります。
40K新版は楽しかったです。
ルールは簡単になっても、駆け引きは残ってる。かつストレスフリー。しかもアーミー間のバランスは良くなってる。
願わくばこのままのバランス感覚でいてほしいです。新しいコデックスが発売される度にシーソーゲームするような事態は、もー避けてほしいです。( 本当にやめてください。お願いシャス!)
あと日本語での発売をお願い......(小声)
前の版と随分変わったなぁ、良い意味で。というのが第一の感想です。
元よりゲームと言うのは、変わり続けなければなりません。結果それが悪い評判を呼び込むことになっても、それでも変わり続けるのです。
何故ならゲームには、必勝法と言うのがあります。ゲーマーは試行錯誤してその必勝法を探しますが(そしてその時が一番楽しい)一度必勝法を確立して皆が共有すると、あとは作業と運ゲーになってしまいます。
作業と運ゲー。
ミニチュアゲームをする者にとって、これはツライ。
だからゲームは版上げするのです。ルールを変えるのです。そしてもう一度必勝法を探す楽しさを、味わうのです。
……でも最近のGWゲームでは、そんな前向きな気持ちで版上げを迎えられませんでした。どっちかというと
「次の版ではしっかり遊べるゲームになってくれ。お願い混沌野郎」
ってな感じです。それは何故だったのか?
~理由その1・アーミー間のバランスがよくない~
ゲームに勝ち負けは必然です。そして良いゲームと言うは勝つにしろ負けるにしろ、お互いがその結果に十分受け入れるだけの魅力があります。結果、また次もやりたくなるのです。
その第一条件として必須なのが
フェア(公平)
です。フェアであってこそ、対戦ゲームは輝きます。
まぁゲームですから、ある程度の理不尽やアンフェアはつきものです。場合によっては、それも含めて味と言う事もあるでしょう。
ただ限度と言うものがあります。その限度というのは(結局は)個人の考え方・受け取り方なので、人によって解釈は分かれます。また押し付ける物ではありません。ただ僕自身の考え方としては
「うわゲームバランスわっる!わっる!」
ってな感じです。ゲームバランスが悪いとですね↓
・勝って当然。覚えるのは罪悪感。(もうこのロスター使えねぇ……)
・負けて当然。覚えるのは無気力。(どないすりゃいいんや……)
こんな感情が生まれます。これではまた次もやりたいとは思いません。家に帰ってけものフレンズを繰り返し見る方がずっとマシです。
~理由その2・勝つには金がかかる~
「勝てないお!勝てないお!オルクじゃエルダーに勝てないお!」
一二三んが泣いています。オルクで接近戦を挑もうとしたけど、エルダーの射撃の前に1Rで散ってしまったようです。
そんな時、GW君が新製品を持って、一二三んの前にやって来ました。
「やぁ一二三ん君。また負けてしまったようだね。でも安心して。この新製品があれば連戦連勝だ!」
それに対して一二三んは、本当?と可愛らしく尋ねます。
「本当さ!頭オルク・顔ケイオスな君でも絶対に勝てる。さぁ、お金を出してこれを買うんだ!」
これを聞いて一二三んは大喜び。早速保険を解約して出来た解約返戻金を使い、新製品を買います。
次の日、一二三んは新製品を片手に意気揚々とエルダーに再戦を挑みます。しかしそこで無残な敗北を迎えます。
何故か?
それは対戦相手も同じ新製品を持っていたからです。
おしまい
……闇が深いですね。
まぁ上にある例えば話はともかく、このゲームに勝つには優れたロスターと対戦相手の情報が必須です。しかしそれ等を手に入れるには、決して安くないお金がかかります。製品の値上がりがそれに拍車をかけてます。
ユニットは多数ありますが、使える・使えないの差が激しいです。使えるユニットのみで固めると財布の負担になるし、何より見た目がよくありません。
それなら戦略で勝負したいのですが、戦略を練るには対戦相手(自分以外のアーミー)の情報が必要です。しかしそのデータは有料で、かつかなりの高額になります。ハードカバーで光沢のある本が素敵なのは認めますが、もうちょっと抑えてほしいです。
と言う訳で金・金・金なゲームです。もちろん企業としては利益を求めるのは間違ってないのですが、あまり拝金主義が透けて見えると……消費者としては一歩距離を置きたくなるんですね。
消費者を騙すのなら、それを悟られないよう上手く騙してほしいです。そうすれば頭オルクな一二三んはずっと買い続けます。
~理由その3・グッバイ日本語~
理由その3については説明不要ですね。
基本ルルブだけ日本語でも、コデックスが英語ならどうしようもないです。
以上の理由により、僕はGWとは少し距離を置いてました。そのまま距離を置き続けるかと思ったんですが、40K8版の発売により事情が変わりました。
言うなれば上にあげた3つの理由が、すべて解消された(かもしれない)からです。
アーミー間のバランスですが、これはインデックスの一斉発売でかなり緩和されたかと思います。前の版ではルールを新しくしてもアーミーのデータは引き続きなので、かなり歪なバランスになってました。
それを味と言ってしまうには少し無理があります。想像してみて下さい。一つしかアーミーもってない人が、そのアーミーを全否定された瞬間を。
そんな悲劇を起こさないためにも、ルールとインデックスの同時発売でバランスを調整するのは大切なのです。
理由その2。勝つにはお金がかかるですが、これも改善されたと思います。
まずはアーミーのデータが極めて格安になりました。具体的に言うと、10万円超から1万7千5百円程度に安くなりました。
前はコデックス本が7000円してましたからね。一つのアーミーでその値段ですから、全部揃えるのは大変です。しかし今回は全部揃えて1万7千5百円。嘘か誠か、いや誠です。嘘みたいに安くなりました。
その分フレーバーテキストや背景が削られましたが、それは値段を考えると仕方ない事かもしれません。
ただウォーハンマーの良さはミニチュアの造形だけでなく世界観もあると思うので、是非ともこの部分は復活させてほしい所です。それも出来たら……ネットで……無料で……。
理由その3の日本語ですが、これは楽観できる状態ではないです。今後はどうなるんでしょうか?
不安ですが、せっかく日本でウォーハンマーストアが増えてるので、日本語の書籍は充実させてほしいです。
そんな素晴らしい改善を目の前にして、久々にミニチュアゲーム熱が盛り上がってまいりました。

とりあえずオルクの大軍団を作ります。このミニチュアはとても懐かしいブラックリーチの物です。オルクな緑でサッと吹きます。

緑!緑!なんかピカってるけど大丈夫!?

はい大丈夫です。ウォッシュしてハイライトすれば普通に見れます。あのピカりはカメラのフラッシュによるものです。
と言う訳で強い味方【Mrカラースプレーのデイトナグリーン】を使用して、オルクの増強に努めます。
あとストンパを買いました。このストンパ、リングテイルで5年以上売れ残ってた曰く付きの物です。
曰く付きの怪しいパワーを貰い、久々にミニチュアゲームを楽しもうと思ってます。
以前コンベンションの見学に来てたFさん。何とビックリ。昔(6版時代)千葉でWHFBをやってたのだとか。
そう聞いたのなら遊ぶに決まってます。早速僕達はミニチュアをバックにいれてリングテイルへ行きました。
ポイント:共に1600
アーミー:スケイブン(僕) VS リザードマン(Fさん)
シナリオ:正面決戦
今回のロスター

テーマは四大種族を入れるです。
テーマありきのネタ編成……と思いきや、これかなりバランスの良いロスターじゃないですかね。
僕は尖った編成が好きですが、こういう丸っこい編成も乙なもんだと思います。
今回遊ぶにあたって問題が二つ。
一つはFさんが8版のルールを知らない事です。が、そこらは遊びながらおいおいと。
もうひとつの問題は、リングテイルのスペースではWHFBをひとつ遊ぶので精一杯なのですね。一緒に来てたYさんは見学にならざるを得ず、これはいかんなと思いました。
どこかに2ゲーム以上遊べる場所無いですかねぇ。
スペースは多くとるけど、久々に遊べばとても楽しいWHFB。張り切っていきたいと思います。

もう自分でペイントしたミニチュアを並べるだけで楽しいですね。
6版以降遊んでないFさんなので、ロスターも6版対応のものとなってます。すなわち1600Pではロードを入れられない等のロスターですね。(アーミーブックは旧八版のPDFです)
あまり細かい事は気にせずにゲーム開始。
先手をとったリザードマンがカサンドラの彗星を撃ち込んできたり、射撃系スペルを撃ち込んできたりします。ちなみにその射撃系スペルで、プレーグセンサーベアラーは半壊しました。
ただ魔力の暴走を起こし、虎の子のヴィザードがLVが0になるハプニングもありました。ついてないですね。
スケイブンのターンになり、先ずは突撃前の狂乱チェック。士気テストは全部失敗。軍団旗なんて飾りなんですよ。

チビスキンクめ!
ラットオウガの一撃を食らえ!

迎え撃たれて、かつ突撃失敗。毒の吹き矢で死屍累々。
なんて事もありましたが、その後スケイブンは盛り返し、いい感じでリザードマンを攻撃します。まぁそこは8版初心者が相手ですからね。

――このまま終わりそうだな
と思いきやですよ。
ええ、思ったんです。
僕は勝負をつけるべく、ジェネラル合流のストームヴァーミンをザウルスウォリアーにぶつけました。数も圧倒的有利だし、周辺のユニットに敵サイドを突かせれば勝負ありと思ったのです。
僕は忘れてました。ザウルスウォリアーの凶悪さを。
もうね、バッタバッタとストームヴァーミンが死ぬんです。はい、まるで勝負にならずに死ぬの。しかも周辺のユニットが以外に苦戦して、全然助けに来てくれない。
「うわぁ、ザウルス強いですねー(やっべやっべやっべ)」
ジェネラルと軍団旗合流のユニットが死に体です。揺るぎなしで何とか耐えてますが、そろそろ限界が見えてます。
あ、ジェネラルが死にました。
「プレーグプリーストは耐5でタフですが、アーマー無しの傷2ですからね。集中されれば以外に落ちるんですよ(あばばばば)」
これは......かなりピンチ。
しかし揺るぎなしの効果で耐え続け、ついに味方ユニットが敵の側面を突きます。ドゥームホイールのインパクトヒットが炸裂して敵ユニットは敗走。それを追撃し、何とか勝ちました。
久々のWHFB楽しかったです。それも接戦なら尚更です。
Fさんに8版のルルブを渡し、次戦の約束をして別れます。
しかし何ですね。今回のゲームで思いましたが、スケイブンのコアはクランラットで良いと思います。
やっぱりスケイブンは数で耐えてなんぼです。下手に攻撃力持たせるより、しっかり防御を固めた方が良さそうです。攻撃役はスペシャル枠とレア枠に任せましょう。
楽しいゲーム、かつミニチュアゲーマーが増えてハッピーな一日でした。
ミニチュアゲーマーが増えてうれしいのですが、ゲームスペースの無さは問題ですね。でもこればかりは増えるものではないし、いかんともしがたく......。
という訳で楽しみつつも、スペースの問題に悩む僕でした。