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旧版SW キャンペーン第三部 その1 [2012-03-10]

 久しぶりの旧版SW。どれぐらい久しぶりかというと、おおよそ半年ぶりなのです。

※※前回のレポ※※
 2011-09-23 旧版ソードワールド キャンペーン2回目 最終話  『殿中でござる!』
 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1779925742&owner_id=28799425

 昨年の9月にプレイしたっきりでした。久々の旧版SWで胸がドキドキしてます。
 そして今回は目出度いことに、新メンバーが加入しました。PLはエルさん。PCは皆が待望してた男のシャーマンです。そうです、ヴァルキリージャベリンをドッカンドッカン飛ばす、凄い奴です。
 ちなみに生まれは呪われた島で、趣味はナンパだとか。彼は今日も交配相手を求めて、アレクラスト大陸を彷徨ってます。何ともアグレッシブというか、生命力全開のエルフですね。

*** *** *** *** ***

 強力なメンバーを仲間にしたら、セッションの始まり。
 冒険者達は前回で得た報酬を湯水のように使い、日々自堕落に過ごしてました。
 彼らは基本、ダメな人達です。・・・が、冒険者としての実力はかなりの物です。もう彼等もLV6、その武勇が大都市オランに知れ渡ってても、不思議ではありません。

 自堕落だけど、強くて有名な冒険者達。
 だから依頼の話は、ドッカンドッカンやって来ます。

~その1~
 魔術師ギルトから依頼。宝物庫にあった魔法のアイテムを、賊に盗まれたようだ。冒険者の仕事はそのアイテムを取り戻し、犯人をとっちめることだ。

~その2~
 以前PC達と敵対してた、女冒険者からの依頼。仲間の一人が行方不明になったので、一緒に探して欲しいとの事。

~その3~
 騎士団からの依頼。海の魔物が活発になってるので、兵士と一緒に討伐をしてくれる傭兵を募集してる。報酬はそれなりに良い。

~その4~
 山師からの依頼。空を飛んでる不思議な山に侵入して、そこにあるであろうお宝をゲットしたい。ちなみに本当にお宝があるかどうかは不明。

 とまぁ、こんな感じで4つの依頼が飛び込んできました。こりゃあ選り取りみどりですね。

*** *** *** *** ***

「じゃあ、どの依頼を受けましょうか?何か意見のある人どうぞ」

 パーティーのリーダーであるグラスランナー(!?)が、皆に意見を求めた。
 するとハーフエルフの魔術師が、こう言った。

「俺は、魔術師ギルトの依頼を受けたい。彼らとは顔見知りだしな」
「あ、僕も魔術師ギルトに一票」

 ハーフエルフとグラスランナーは、魔術師ギルトの依頼を志願した。

「ワシは、敵対していた冒険者の依頼じゃな。仲間を探したいとは、健気な事ではないか。うっう・・・」
「人間の女!交○!」

 ドワーフとエルフの男は、敵対してた冒険者の依頼を志願した。

「私は、空を飛んでる山に行きたいです。研究対象にはもってこいです」
「マジックアイテム、欲しい。そこに、きっとある」

 ラーダの神官とエルフの女戦士は、空飛ぶ山で宝探しをする依頼に志願した。
 冒険者達の意見は、綺麗に2:2:2で割れた。

*** *** *** *** ***

「ちょっとお前ら!何で綺麗に意見が割れるん!?」

 グラスランナーは憤った。リーダーからしてみれば、えらく迷惑な話だろう。

「全部の依頼は引き受けられません。どれかひとつに選んでください」

 すると各人は、リーダーに思い思いの気持ちをぶつけた。

「年頃の少女が一人で仲間を探すなど、黙って見れられる訳がないわい。ワシ等がやらねば、誰がやる?」
「魔術師ギルトに恩を売っといて損はない。報酬もたんまり入るだろう」
「やはり空飛ぶ山が気になりますね。どういう原理なのか、調べずに居られません」
「うーん、分からなくなった。何でもいいかも・・・」
「交○!」

 ・・・こりゃ埒が明かないということで、どの依頼を受けるかは、リーダーの決断に任せることになった。
 リーダーは悩んだ結果『魔術師ギルトの依頼』と『敵対してた冒険者の依頼』の二つの依頼を、同時に受けることにした。詳しく調べてみた結果、この二つの依頼に、とある共通点が見つかったのだ。これなら同時に依頼を受けたとしても、対処できるはずだ。

「でも危なくね?下手すりゃ両方から恨まれるぞ。コウモリってのは、みんなに嫌われるからな」

 ダブルブッキング反対との慎重論もあったが、リーダーの決断は絶対である。冒険者は、二つの依頼を同時に受けることにした。

「危なくても、面白ければいいじゃん!」

 そんなグラスランナーらしい一言を、添えながら。

*** *** *** *** ***

 てな訳で第三部のキャンペーンは、怒涛のスタートから始まりました。これから冒険者たちは、長く険しい旅を始める事になります。

 話をグッと端折って、今回のラスボスはアイアンゴーレムでした。
 強かったです。強かったですが、LV6シャーマンの放つヴァルキリージャベリン相手には、流石に分が悪かったようです。最低値で9点のダメージを叩き出す訳ですから、アイアンゴーレムとて無事にはすみません。
 後衛からジャベリンを討ちながら前衛を堅い戦士で固めれば、勝負は決します。接近攻撃しか持たないアイアンゴーレムには、打つ手は無いのです。いくら堅くても攻撃手段が乏しいと、こうなっちゃうんですね~。

 アイアンゴーレムを無事倒して、今回のセッションは終了。
 今回で多くの謎を解決したが、それ以上に多くの謎が出現して頭を悩ませる冒険者。だがそれは、次回以降のセッションで明らかになる!・・・かもしれない。

 
おしまい
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2011-09-23 旧版ソードワールド キャンペーン2回目 最終話  『殿中でござる!』

 祝日の金曜日、リングテイルの2階にて。
 旧版SWのキャンペーンは、遂に最終話を迎えようとしていた。

 午後2時から始まったセッションは、陽が落ちても続けられていた。今はまさに終盤で、冒険者は無実の罪に陥れられたランデル卿を救おうと、躍起になっていた所である。

 ランデル卿を無実にする為の証拠は、十分に揃ってた。恐ろしい暗殺者を返り討ちにして証人として生け捕ったり、ベルストン卿の手下である【ウォードッグ】を懐柔したりと、色々な証拠を集めた。

 更には証拠だけでは飽き足らず、有力な貴族に取りいるなど、考えられることは全てやった。後は決着を待つだけだ。

*** *** *** *** *** 

 そして幾許かの時が流れ、無事ランデル卿は釈放された。卿の無罪が証明されたのだ。
 めでたしめでたし、おしまい・・・とは、ならなかった。まだ分からないことは、沢山ある。

 例えば、謎のベールに包まれた強力な魔術師だ。彼の行動は謎そのもので、冒険者が調査をしてもハッキリと分からなかった。
 だが冒険者もカカシでは無い。これでも一応、高レベルの冒険者なのだ。魔術師の動向や動機は分からずとも、その正体は突き止めた。

 冒険者は断言する。
 あの魔術師の正体は、付与魔術師【ノーマンリッツ】だと。
 魔剣の少年少女が、父と呼ぶ人だ。

 外見はまるで違う。ノーマンリッツは70歳前後の老人なのに対し、あの魔術師は40代なのだ。
 少年少女も、あの魔術師の顔は父でなく、別人であると言っていた。

 だがそれに対しても、冒険者は納得のいく答えを見つけてた。

「ノーマンリッツの肉体は既に無く、今は精神だけの存在である。魔法の品物を精神の拠とし、それを手にした人を操っているのだ。失われた付与魔術師を使う者なら、それも可能だろう。似たような話を、はるか南の島で聞いたことがある」

 何とも大胆な案だが、確かに辻褄は合う。
 冒険者はノーマンリッツが精神体である事を前提に、更に調査を進めた。

*** *** *** *** ***

 ノーマンリッツに操られてる魔術師の正体は、リックと言う名の盗賊だった。
 彼はベルストン卿の屋敷に盗みに入ったのを最後に、行方が分からなくなっていたそうだ。

 ノーマンリッツはリックを操っている、これは疑いようもない。
 冒険者は、そう結論づけた。
 どうして冒険者は、そんな結論を下したのか?

 それは暗殺者の隠れ家にて・・・ずた袋の中で、意識を失ったリックを発見したからだ。
 思わぬ場所で思わぬ人物に出会い、冒険者の頭の中がこんがらがった。

「お前何してんねん?」

 冒険者は、リックの前髪を掴みながら言った。

「お、おれは、ベルストンの家に盗みに入って・・・。それから、どうなったっけ?」

 リックは目を白黒させながら答えた。冒険者はリックの尻を蹴り上げて、さてどうしたもんかと話し合った。

「話はこうだ。ベルストン卿の屋敷に、リックが盗みに入った。そこでノーマンリッツの精神が封じ込まれた魔法の品を、うっかり触ってしまう。それ以後、リックは操られたままになる」
「やがてリックは、ノーマンリッツから開放された。なら今は、誰がノーマンリッツに操られてるんだろう?」

 冒険者達がウンウン悩んでる時、ふと思いついたようにドワーフの戦士が言った。

「それなら一人、心当りがあるわい。ウォードッグの神官じゃよ。馬車が襲撃されて逃げ出したあと、神官だけ別行動をとったじゃろう。あれが気になっての、少し調べて見たんじゃわい」

 ドワーフの戦士が言う事には、神官は馬車の襲撃後、まるで別人の様な振る舞いをしてるらしい。
 何時もは仲間の戦士に対して、非常にネチッこい説法をするのだが、それをまるでやらない。そればかりか仲間と顔を会わすこともせずに、行方をくらましたそうだ。

「なるほど・・・。神官が操られている可能性は、非常に高い。馬車を襲撃したあと、リックを解放して神官に乗り移ったか」

 しかしなぁ・・・と冒険者は考え込んだ。
 ノーマンリッツが誰になろうと、当面の冒険者達には関係のない事だ。そもそも露骨に敵対してる訳ではないので、あまりちょっかいを掛けたくないのが本音だ。

 冒険者とは、無用なリスクを嫌うのだ。

 という訳で冒険者は、一旦ノーマンリッツの調査を打ち切った。他にする事があるのだから、仕方ない。
 マルチイベント・マルチシナリオにおいて、冒険者に直接関係ないと思われる情報は、後回しにされるのだ。

*** *** *** *** ***

 ランデル卿を釈放した、その直後だった。
 まだ全員が、城内に居た時の事である。

 まさかの、まさかの事態。
 ランデル家の政敵であるベルストン家の当主が、抜刀してランデル卿に襲いかかってきたのだ。

「殿中でござる!殿中でござる!」

 近くにいた文官が、大声を上げてひっくり返った。国王殿下のお膝下である城内での、まさかの刃傷沙汰だ。
 ベルストンの刃は、真っ直ぐランデル卿を狙ってきた。あわやと思われたが、冒険者が決死の思いで間に割り込んだ。
 刃が冒険者の篭手を切り裂いてて、真っ赤な血が飛び散る。

「アンタ何してるん!ここがどこか分かってんの!?」

 冒険者は叫んだ。腕を切られた痛みも、感じてない。
 城内で刃傷沙汰など、正気ではない。罰則は重大で、死罪だけではなくお家取り潰しもありえる。お家第一のベルストン卿がやる事とは、とても思えない。
 冒険者はもしかして・・・と思う。

「こいつ、操られてるのか?」

 操った相手がいるのなら、それはノーマンリッツだろう。かの魔術師なら、それも難しくはあるまい。
 しかし何故?冒険者は思った。
 ベスルトンとノーマンリッツの関係は、一見良好そうに見える。裁判の証人として連行されたウォードッグを助けたのは、ノーマンリッツなのだ。両者が敵対してるとは思えない。

「ええい、難しい話はともかくだ!ここは迎え撃つぞ!」
「おう!色々考えても、最後は喧嘩で仕舞いじゃ!!」

 戦士は剣を抜き、魔術師は詠唱を始めた。ベスルトン卿は強力な戦士だが、所詮は1人である。
 戦士・魔術師・神官とバランスのとれたパーティー相手では、勝ち目は薄い。

 ただし・・・冒険者は、武器を握りながら思う。
 喧嘩両成敗だけは勘弁な!

*** *** *** *** ***

 ベルストンは奮戦した。5人の冒険者相手に、一歩も引かずに戦い続けた。さすがは大国オランに、その人有りと言われた騎士だ。彼の剣技は力強く、何度もドワーフの戦士を切り裂いた。

 しかし無勢である事は、覆らなかった。
 ドワーフの戦士が繰り出す魔法の双剣と、ハーフエルフの放つ魔法によって、ベスルトンは確実に傷を負っていった。しかも幾ら敵を切り裂いた所で、神官の唱える治癒魔法でたちまち傷が塞がってしまうのだ。

 やがて、その時はやってきた。
 魔術師の唱えた魔法が、ベルストンの胸を強く打った。ベルストンは口から赤黒い血を吐きながら、窓辺に向かって吹き飛ばされる。
 そしてそのままガラス戸をぶち破り、外へ投げ出されたのだ!
 少し後にドシン!と重く響く音が聞こえてきた。

「あちゃー・・・。あれはクリティカルしちゃったな。メンゴメンゴ」

 魔術師はテヘリと舌を出しながら、静かに手を合わせた。今頃城の庭では、大きなストリート・ピザが出来上がってる事であろう。

「しかし何だね、どうしてベルストンは襲いかかってきたのんだろう?」

 冒険者の頭の中にハテナが浮かんだ。宿敵を討ち取ったとはいえ、分からない事ばかりだ。もしかしたら、情報の集め方がまずかったのかもしれない。

「まぁ何だ。今は分からなくても、冒険を続けてる限り、いずれ分かる時が来るだろう」

 冒険者はいつも通り軽く考えて、武器を鞘に収めた。
 ビバ、脳筋。

*** *** *** *** ***

 護衛をしたランデル卿に、怪我はなかった。
 卿に付き添ってるリーヤは、安堵した表情で冒険者を見上る。

 冒険者は特上のスマイルを浮かべ、グっと親指を上げた。
 リーヤも心得たとばかり顔を綻ばせて、グっと親指を上げる。
 城内に笑い声が響いた。

*** *** *** *** ***

【エンディング・フェイズ】

 その後冒険者は、ランデル家から多額の報酬を頂いた。お世話になった人たちにお礼を言ったあと、冒険者はすぐさま酒場へ出かけて祝杯を上げていた。

 テーブルの上にワインの空き瓶が並んおり、程よく酔いが回ってきた頃・・・。
 酒場に懐かしい顔がやって来た。

「よう、久しぶりだな。船で一緒に戦ったとき以来か」

 冒険者は驚いた。
 誰かと思えば、前回の冒険で一緒の船に乗っていた船乗りだ。
 冒険者は、いや久しいな、一体どうした、まずは飲めやと杯を進めた。

「いや何、ちょっと儲け話を仕入れたんで、協力してもらおうかと思ってな。しかしまぁ、今俺たちの居た港町は、大変なことになってるぜ。何せ近くにあった山が、空を飛んでるんだからな」

 ・・・言ってる意味が分からず、冒険者は何ぞと聴き直した。
 船乗りは、山が空を飛んでると言った。
 ・・・確かにそれは、すごい。

「良い答えを待ってるぜ」

 そう船乗りは言って、酒場を出た。しばらくはこの町に居るそうだ。

 話はそれだけでは終わらない。
 双剣の魔剣である兄妹が、所有者であるドワーフの戦士に、頼み事をした。

――生まれ故郷に戻ってみたい

 身寄りのない兄妹の頼みに、ドワーフの戦士は二つ返事で引き受けた。
 しかしまだ、他の仲間の了承をとってない。このままではドワーフの戦士が、1人旅をする羽目になってしまうだろう。
 彼が単独行動してたら、多分死ぬ。

 しかし・・・と、冒険者は思った。
 一体どういう事だ!ひとつ冒険が終わったと思えば、ふたつみっつと冒険が飛び込んでくるではないか!

 冒険者は、コップに並々と注がれたエールを飲み干して、溜息をついた。
 またしばらくは、忙しい日々が続きそうだ・・・。

【旧版ソードワールド キャンペーン2回目 完】















【追記】
(※)レポ中の誤字・脱字・勘違いについて。

 誤字脱字の類は、山ほどあると思います。レポをネットに乗せる前にチェックをしているのですが、探せばあとから出てくるもんですね。サーセン。

 あと誤字脱字とは別に、レポ書いてる時にしたトンデモナイ勘違いを一つ。
 騎士見習いのリーヤについてですが、度々【ランデル卿の孫娘】との記述をしてしまいました。いえいえ、彼女は孫娘ではなく、れっきとした3女です。

 それ以外にも、何らかの勘違いはあるでしょう。たぶん。
 GMのNさん、今までのレポ見ながらアチャーと思ってたのなら、サーセンです、メンゴメンゴ♪

(※)プレイレポの自己評価等
 長い・・・。文章長いで、ガチで。
 説明の箇所が多かったし、PC同士の掛け合いやNPCの会話も多すぎた。あれじゃ読みにくよね。半分程度で良かった。
 やはりというか、文章は簡潔に越したことはないと実感した。長文で気取るよりも、短文でサラリと読みやすくしたい。
 それと、投げ出さずに最後までレポ書いたのは、頑張ったと思う。うん、これは自分にご褒美だね。後でロト6買いに行こう。

(※)最後に
 GMのNさん、今回のキャンペーンも面白かったです。
 本当にありがとう。
 次回のキャンペーンも楽しみにしてます。

 それと、一緒に遊んでくれたPLの皆さん。
 本当にありがとう。
 おかげで、とても楽しい時間が過ごせました。

 最後に、何時もプレイスペースを貸してくれる店長さん。
 本当にありがとう。
 でも、そろそろ壊れた椅子を買い直して下さい。

 以上、このキャンペーンに関わったすべての人に感謝を。
 ではでは♪


おしまい

2011-09-04 旧版ソードワールド キャンペーン2回目 第6話 盗賊無双

 9月の第一日曜日。僕らは旧版SWのセッションを行うため、別府にある玩具屋『リングテイル』に集まった。
 前回のセッションから、一週間ぶりである。今までにない短い間隔でのセッションなので、僕は少しご機嫌だった。遊べない時は、一ヶ月は先に伸びたりするのだ。遊べるときはどんどん遊んでいたい。

 ちなみにセッションの無いときは、ボドゲやWHFBで遊んでたりする。ボドゲはお手軽なカタンから、ヘビーなケイオス・インジまで色々あり、遊ぶ玩具には事欠かない。

 ケイオスは名作だ。勝って嬉しい、負けて悔しい良いゲームである。なので是非とも、拡張ルールを日本語化して欲しい。何でも拡張ルールでは、角ネズミ神で遊べるというからタマラナイ。スケイブン大好きでチュー。

 ボドゲの話はともかくだ。僕らは旧版SWをプレイするため、GMからキャラクターシートを受け取った。
 僕のPCは神官戦士なのだが、これからは戦士の部分を中心に伸ばしていこうと思う。神官役のPCは他にいるし、何より僕のPCは神官って柄じゃない。ハイホーハイホー言ってる神官なんて嫌です。

 という訳でセッションの始まり。
 冒険者はランデル卿のお偉い騎士様に雇われて、オランへ向かいます。
 さてはて、どんな冒険になるのやら・・・。

*** *** *** *** *** 

 オランの街まで、徒歩で10日、馬車で7日、軍馬なら5日の距離だ。
 冒険者は貸し出された軍馬に跨り、東の町を飛び出した。軍馬は偉大だ。移動速度がグっと上がるし、何よりこれに跨れる人間は、それなりの身分を持っていなければならない。軍馬を乗った冒険者は、少し誇らしい気分になった。

 お偉い騎士さんに話しを聞けば、今から7日前に孫娘のリーヤは、馬車でオランへ向かったらしい。すぐに軍馬で追えば、おおよそオランの入り口あたりで追いつくはずだ。冒険者と騎士は、リーヤの無事を祈った。

 東の町を出て4日目。あと1日でオランに到着する所まで来た。
 そろそろリーヤと出会ってもよい筈なのだが、一向に見えない。冒険者は、嫌な予感に襲われた。

 嫌な予感は当たった。リーヤが乗っていた馬車は、街道の脇に倒されていた。
 馬車を引く馬は外されていて、車体は程度の傷跡があった。冒険者は馬車の中を調べたが、誰も居ない。中には、4本のロープが捨てられていた。
 ロープを見て、魔術師は何が起こったのかを推測し始める。

「このロープは、ウォードッグを縛っていたものだろう。リーヤは己の潔白を証明するため、ウォードッグを証人として連れて行ってたに違いない。しかし、逃げられてしまったようだな」

 ロープには、鋭い刃物で切られた後があった。
 それを聞いた神官が、うんうんと神官が頷く。

「なるほど、だからリーヤさんは軍馬でなく、馬車を使った訳ですね。急ぐときに馬車を使うなんて、変だと思いました」
「魔術師さん、神官さん。馬車の周りにある足跡調べたけど、途中で消えてたよ。相手は相当手慣れだね」

 居ないと思ってたグラスランナーの盗賊が、ヒョッコリ戻ってきてた。この盗賊は突然居なくなったり消えたりするが、それはグラスランナーの習性という事で、パーティーは黙認してる。

「足跡は全部で4つだね。サイズや歩幅から見て、ウォードッグで間違いないと思うよ。そんで途中から、一人が別行動を取ってたね」
「ご苦労様。さて、これからどうするか・・・」

 魔術師と神官が考え込んだ。このまま辺りを探索し手かがりを見つけるか、それとも一刻も早くオランに駆け込むか。冒険者は選択を迫られた。

 結果、この辺りを簡単に調べて、すぐさまオランへ向かう事になった。何とも無難な決断である。
 犯人は見当がついている。それはウォードッグの飼い主である、ベルストン卿だろう。もちろん証拠など無い。だが物的証拠は無くとも、状況証拠だけで動くのが冒険者と言うものだ。お堅い捜査は、兵隊にでも任せとけばいい。

 そして辺りを簡単に調べた結果、リーヤの馬車は、たった一人の賊に襲われた事が分かった。
 馬車の損傷は軽度で、ほとんど争った形跡は無い。この事から冒険者は、賊の正体は魔術師だと推測した。敵は魔法で馬車を無力化した後、ウォードッグの4人を解放したのだ。

 強力な魔術師・・・?
 冒険者は思った。その強力な魔術師に、心当たりがある。
 そう、ウォードッグと争ってたとき、突如現れたあの魔術師だ。瞬間移動(テレポート)の魔法を使える程の強力な魔術師なら、この程度の襲撃は簡単だったに違いない。

「むむ、しかし何故ウォードッグを助けた。あの魔術師はベルストンと繋がりがあるのか?」

 だとしたら相当厄介だ。出来ればあの魔術師とは、戦いたくない。

「あとりーヤの姿が無いのは、拉致されたと考えるのが妥当だろうな」

 それとも殺されて、今頃は地面の下で虫に食われてるのだろうか?あの凛とした美少女の顔に蛆が湧いてるなんて、ゾッとしない。
 冒険者は暗雲たる気持ちを抱えたまま、オランの街へ急いだ。
 
*** *** *** *** *** 

 分からないことがあったら、エラい人に聞け。
 この格言の通り、冒険者はオランの街に入るなり、エラい人の所へ向かった。
 そして色々とエラい人から話を聞いたら、色々な事が分かった。

 やはりというか、リーヤは行方をくらましていた。今の所リーヤに関する手掛かりはない。しかしリーヤが拉致されているとするなら、それはベルストン家ゆかりの場所だろう。冒険者は、盗賊ギルドで聞き込みを開始した。

 結果冒険者達は、ベルストン家の屋敷の地図を入手した。かなり高いものであったが、手に入れて損な品物ではない。
 地図を見ると、屋敷には軟禁部屋と思しき部屋があった。冒険者はこの部屋に目を付けた。リーヤを隠すなら、絶好の場所だろう。

 冒険者達は即急に結論を下した。すぐさまベルストンの屋敷に潜入し、リーヤを救出しようとしたのだ。
 屋敷の中にリーヤがいる確証は、全く無い。下調べもロクにせずの救出作戦だ。
 調べる方法はいくらでもあった。屋敷の使用人や、出入りしてる商人に話を聞くだけでもかなり違うだろう。
 しかし冒険者は言う。
 証拠があって動くのは、憲兵どものやり方だ。無法者の冒険者が動くのは、状況証拠だけで十分なのだ。

「なに、いざとなったら逃げるべし」

 冒険者はえらく簡単に考えたまま、ベルストンの屋敷へ潜入した。
 これでいいのか冒険者!下手すりゃ縛り首だぞ!

「ハイホー♪ハイホー♪」

 ドワーフはご機嫌に歌ってたとさ。

*** *** *** *** *** 

 ベルストンの屋敷へは、下水道を経由して侵入する。下水道からは、屋敷の庭にある噴水近くにつながってるのだ。冒険者達は特に何事も無く、噴水近くに到着した。
 屋敷に潜入するのは、盗賊と魔術師の2名だけだ。他の冒険者は、下水道にてお留守番だ。
 留守番組は鼻を摘みながら、盗賊を魔術師を見送った。

 屋敷への侵入、及び捜査は困難を極めた。盗賊は何度も冷や汗をかいたが、魔術師の助けもあり、誰にも見つからずにすんだ。
 そして、軟禁部屋前まで到着する。部屋の前には、2名の見張りがいた。

 見張りを魔法で無効化し、部屋のドアを開ける。
 さて、冒険者の推測によれば、この中にリーヤが居るはずなのだが、本当に居るのだろうか?

*** *** *** *** *** 

 大当り!
 部屋の中にはリーヤが居た。あとリーヤに付き添ってた、見習い騎士も一緒だ。やはり二人は、仲良く一緒に捕まってたらしい。

 冒険者は二人の拘束具を解いて、一緒に屋敷から脱出した。
 足あとも殺せない騎士様一緒に逃げ出すのは、困難を極めた。途中で屋敷の兵士に見つかってしまうも、魔術師の機転により、兵士に追われることなく無事に逃げ延びる事が出来た。

 任務成功!冒険者達はニンマリと笑った。
 これからは、逆襲の時だ。戦いの予感を肌で感じた冒険者たちは、喜びを抑えることが出来なかった。


おしまい


【追記】アリアンのGMであるTさんについて
Tさんは頭の巡りが良い人だと思う。一緒にはじめてのゲームをしても、すぐにシステムを理解して、最適な戦法をとる。
僕が新しいゲームを持ってきて、ルールの説明する。そして何度かこういう光景があった。

僕「だから、ここはこういう訳なんすよ。クーポンを置いて、ガチ、ガチ、ポポポーン!です」
「・・・うーん」
僕「あれ、よく分からない?もっと詳しく説明すると、進行ダイヤルが、スッ、トン、グルグルポーン!です」
「・・・えーっと」
僕「ああ、サーセン。説明が悪かったっすね。ブリュリュ、ポン!でした」
「・・・(苦笑い)」

 と、ここでTさん登場。

「えーと、つまりカルティスとの数だけ、汚染クーポンが置けるんですね。あと各邪神によって、ダイヤル進行条件が違うと」
僕「ま、そーゆーこった(ドヤ顔)」

 さすがTさん。理解するのが早いですね。
 という訳でアリアン2Eのキャンペーン、楽しみにしてます♪

2011-08-28 旧版ソードワールド キャンペーン2回目 第5話 魔獣狩り & アリアン2E

 コーヒーが大好きです。

 とりあえず朝起きたら、コーヒー1杯。
 食後のあと時間があるなら、コーヒー1杯。
 一息入れるなら、コーヒー1杯。
 パソコン弄りながら、コーヒー1杯。
 運動する前に(脂肪燃焼を促すため)コーヒー1杯。
 TRPGする時には、コーヒー2杯。

 こんな感じでコーヒー飲んでたらですね、立派なカフェイン中毒になりました。本当にありがとうございます。

 そんな訳で、脱コーヒー始めました。
 大好きなコーヒーと別れるのは辛いですが、健康には変えられません。偏頭痛がするんですよね。

 そんで脱コーヒー一日目。
 最初の一日はどうって事なかったんです。特に意識することもなく、脱コーヒー出来ました。
 問題は次の日です。
 はい、来ました。禁断症状来ました。

 いやー、きっついね。なんでしょあれ。頭がボンヤリして眠気があるのに、目だけは異様に覚めてるんですよ。
 例えるなら眠くて仕方ないのに、まぶたが閉じないようテープで固定されてる感じです。

 ギギギ・・・。こりゃやべぇなって事で、急いでUCCのプラチナアロマ買いました。
 それを急いでゴクリ。効いたー!禁断症状ぶっ飛んだよ!ブラックコーヒーはUCCが一番美味いね!たぶん!

 ・・・という訳で、脱コーヒーは二日目にして頓挫。(自分でもビックリ)
 いやいや、脱コーヒーの変わりに、今はコーヒー1日2杯の制限を守ってます。制限を1杯にでなく、2杯に妥協したというのはご愛嬌で。

 コーヒー制限の御蔭で、身体の方はすこぶる好調です。最近涼しくなったことも加え、とにかく元気が溢れています。
 でも元気が溢れていても、何故かセッションのレポを後回しにしてしまう。今回書くレポだって、今から半月以上前の事です。ビックリするほどの物臭です。
 
 さて、そんな物臭な僕が遊ぶゲーム。システムはもちろん、お馴染みに旧版SWです。
 かなり古いゲームですが、今でも遊べる程優秀なこのゲーム。やはり思うのは、シンプルなゲームに敵うものは無いんですよ。たぶん。

*** *** *** *** *** 

 スフィンクスの出したリドルを解けなかった、くっそ恥ずかしい冒険者達。スフィンクスはリドルを解けなかった代案として、冒険者に魔獣退治のクエストを出した。
 魔獣は、マンティコアとキマイラの2匹。共に強力な魔獣だ。
 つい最近2匹の魔獣が、この山脈を荒し回ってるという。それはもう突然の事で、山脈に住んでる人達はえらい迷惑してるらしい。

 冒険者はスフィンクスから、魔獣の現在場所を聞いた。
 マンティコアは、翼を持つ人型の妖精『フェザーフォルク』の集落で、キマイラは、森の民『エルフ』の集落で暴れてるらしい。
 冒険者は今の場所から一番近いフェザーフォルクの集落へ行き、マンティコアを退治することにした。

*** *** *** *** *** 

 結果、マンティコアを舜殺した。冒険者達は、あまりに強すぎたのだ。特にドワーフの振るう魔剣は、そりゃもうエラいものだった。打撃力14、追加ダメージ11を2発叩き込むのだから、キマイラ程度なら一撃である。

 冒険者はキマイラの首をたたき落とし、それを誇らしげに頭上に掲げた。そして空に向かって、ドヤ顔を決める。
 スフィンクスは『遠見の水晶球』を使用しており、常に冒険者を監視してるのだ。冒険者のドヤ顔は、スフィンクスに向けてクエスト成功の報告だ。
 冒険者の神官は、怪我をしているフェザーフォルク全員に回復魔法をかけた。彼の精神力は有り余っている。冒険者が誰も怪我しなかったのだから仕方ない。
 そしてフェザーフォルクから幾派かのお礼を貰い、冒険者は休む間もなくエルフの集落へ向かった。

*** *** *** *** *** 

 エルフの集落につくと、キマイラがエルフたちを襲撃していた。冒険者はヤァヤァと名乗りを上げ、抜刀しながらキマイラに突き込む。
 結果、キマイラを舜殺した。言わずもがな、冒険者達は強すぎたのである。
 そして神官は、怪我をしたエルフ全員に回復魔法をかけた。ここでも彼は、精神力をたっぷりと余らせてた。強すぎる冒険者パーティーの回復役というのは、暇なものだ。

 キマイラの首を頭上に掲げながら、見てるはずのスフィンクスに向かって『ドヤ』とスマイルを決める。これでクエストは完了だ。

*** *** *** *** *** 

 見事クエストを完了させた冒険者達は、スフィンクスから魔法陣の使い方を教えてもらった。
 この魔法陣の正体は、転送陣であった。魔方陣を発動させるには、魔術師がコマンド・ワードを唱えるらしい。そうすれば、人や物を決まった場所に転送できるのだ。
 早速魔術師はコマンド・ワードを唱え、魔方陣を発動させた。魔法陣の行き先は、全部で10ヶ所にも及ぶ。冒険者たちは、全ての転送先を調べる気でいた。
 装備を整えて、いざ行かんと冒険者は魔方陣の上に飛び乗った。

 新しい冒険の始まりだ。

*** *** *** *** *** 

 以下、10ヶ所に及ぶ転送先を、簡単に説明する。

① 周りに海が見えた。何処かと思えば前回のシナリオで、ラストバトルがあった場所だ。
② 廃墟の村。ここは、魔剣の兄妹の生まれ故郷らしい。この村は今から30~40年前に、賊に滅ぼされたと言う。
③ ノーマンリッツの屋敷の中だ。冒険者は手掛かりになりそうな書物を、幾らか持ち去る。ナイス泥棒。
④ 周りが石壁で、ドアが一つだけ見える部屋。外をチラリと見て分かったが、ここはオランの下水道だ。
⑤ 書物に囲まれた部屋だ。調べて分かった。ここは、オランにある賢者の学院だ。冒険者は誰かに見つかる前に、大急ぎで逃げ去る。
⑥ 崩れかけた部屋の中。廃墟の街なのか?部屋から抜ける通路には、レイスが居た。怖いので逃げ去る。後で書物を読んでわかったのだが、多分ここは、落ちた都市レックスだろう。
⑦ 小さな山小屋の中だ。詳しく調べると、ここはラムリアースにある、ユニコーンの森だと断定した。警備兵に見つかる前に逃げ去る。ここは『23万ガメルの森』と名付けよう。
⑧ 石で作られた家の中だ。丘の上に建てられてる。丘の下には湖があり、連奇岩と呼ばれる岩が見える。ここは職人の街、エレミアの近くだ。
⑨ オンボロ小屋。外はスラム街で、西方語が聞こえる。特に調べずに帰ったので、どこの国かは不明。
10.転送が失敗する。スフィンクスに何故かと聞くと、ロックが掛けられて転送が出来ないらしい。

 特に危ない目に合う事も無く、一通りの探索を終えた。
 途中調子に乗ったドワーフが、ラムリアースの山小屋で一泊するなどの(この時はまだ場所の特定は付いてなかった!)うかつな行動をするが、運の良い事に何事も起こらなかった。もし森を警備する乙女たちに見つかってたら、恐らくは刃傷沙汰になっていただろう。

 一通り探索が終わったと言っても、まだまだ触りの部分だけである。冒険者は、更に詳しく探索する気で居た。
 しかし・・・食料の残りが少なかった。冒険者は一度町に戻り、食料を調達する事にした。

*** *** *** *** *** 

 食料を調達するため町に戻ると、とんでもない情報を聞いた。東部軍団長であるランデル卿が、犯人の逃亡幇助のためオランへの出頭を命じられたとのことだ。
 一体何事?と気になった冒険者は、ランデル興の屋敷へ向かった。そして屋敷内で右往左往する騎士を捕まえ話を聞くと、以下の事がわかった。

① 見習い騎士リーヤは、オランを騒がせた少年を捕縛する任務を負ってた。しかしあろうことか、少年の逃亡を幇助したという疑いが持たれた。
② 詳しい事情を聞くため、お上はリーヤに出頭を命じた。しかしリーヤは遠出をしており、出頭には応じられない状態であった
③ 変わりに父親のランデル卿が、代理での出頭を命じられた。ランデル卿は出頭に応じ、オランへ向かった。
④ その後にリーヤが屋敷に帰る。事情を聞いたリーヤは激怒し、お供の見習い騎士クレバートをつれて、オランへ向かった。

 事情を話した騎士は、冒険者に依頼をする。
 あまりに出来すぎた話だ。嫌な予感がする。一緒にオランへ行き、何かあったら力になってくれないか?と。

 冒険者は快く「はい」と答えた。用意された報酬が魅力的だったのだ。
 それとリーヤに対して、多少の負い目があった。何せ捕縛するはずの少年を、素知らぬ顔をして奪ってしまったからだ。
 義理はないが、負い目がある。冒険者が動く理由は、これで十分だ。

 かくして冒険者一行は、騎士と共に軍馬へ跨りオランへ向かった。
 これから起こる惨劇の予感に、身を震わせながら・・・。


おしまい

【追記】アリアンロッド2Eについて

アリアンで遊んでみたいクラスの候補が決まったよ。
それは メイジ×ニンジャ と シーフ×ガンスリンガー。

だって格好いいやん。
メイジのスキルは土中心に伸ばしてさ、そんでニンジャで、ジライヤっぽいPCにしたいのね。ジライヤ格好良いよ。

それとシーフ×ガンスリンガーもお洒落よね。
それって拳銃強盗ゃん。いいよね拳銃強盗。

そんな訳で遊んでみたいクラスの候補が決まったけど、こんな話を聞いたんっす。

――アリアンってマンチやん

え・・・?それって、スキルの選択を間違ったら、エネミーと味方PCにボッコされちゃうんですか?
いやいや、GMが丁寧に対応してくれる人なんで、そんな恐ろしい事にはならんだろうけどね。
スキルの選択がイマイチ分かんないっす。イメージだけでスキル選んじゃ駄目ッスね。周りの人とよく相談しましょ。

【追記2】曖昧な記憶
上に書いた旧版SWのレポ何すけど・・・。記憶が曖昧で、多少事実と違うところがあると思います。サーセンです。

2011-07-09 旧版ソードワールド キャンペーン2回目 第4話 リドル怖い

 双子の兄妹は、双剣の魔剣であった。
 普段は人型をとっているが、魔剣の所有者(マスター)が戦いに赴くときは、剣の形になり敵を討つ。

 兄と妹は、双子である。
 故に二対の剣を同時に扱えば、尋常ならざる力を発揮する。

 どれ位、尋常ならざる力かと言えば・・・
 それはもう凶暴なトロールが素に戻り、泣きながら許しを請うぐらいに強力だ。

 ひと振りの剣ならば、通常の+1ソード程度である。
 しかし、しかしだ。
 兄と妹、二つの魔剣を両手に持ち振るえば、以下のような修正が入る。

① 攻撃力+2
② 追加ダメージ+2
③ 回避力+2
④ ダメージ減少+2
⑤ 精神に影響を及ぼす魔法を無効化
⑥ 戦士技能が1向上。ただし冒険者技能が上がるわけではない。

 ・・・ザッとこのような感じだ。

 凄い。凄すぎる。
 魔剣であるにも関わらず、回避力とダメージ減少にまでプラス修正が入ってるのだ。
 双剣とは攻防一体の武器なので、防御面も優遇されてるのだろう。
 もうこれで、大抵の敵は何とかなってなってしまう。いやガチで。

 このような強力な魔剣を手に入れて、とても機嫌なドワーフ。
 いつも使ってる武器より、ちょっと軽すぎるのが物足りけど。(重たい武器で敵をぶっ叩く方が気持ちいのだ!)

 ドワーフの戦士は、鐵の光沢を放つ魔剣をジッと見つめた。

「わしが二刀で戦うなど絵にはならんが、まぁこれも幼い兄妹のためじゃ」

 そう言ってエールを勢い良く喉へ流し込んでから、ドワーフは誓いを新たにした。
 この幼き兄妹のため、ワシは鬼にも蛇にもなろう!

 しかしこの時のドワーフは、まだ気づいていなかった。
 巨人を打ち倒すほどの強力な武器を持っても、所有者の頭まで立派になる訳では無いのだ。

 魔剣を振り回してご機嫌なドワーフに、新たな試練が襲い掛かろうとしていた。

***  *** *** *** *** *** ***

「人の子よ。その質問の答えが知りたいか?ならば、このリドルを解いてみせよ」

 ライオンの体と人の顔をもった怪物が、重々しい声で冒険者たちに言った。
 その怪物の声に、冒険者達は怯る。

「きたよ!リドルきたよ!スフィンクス見た時から、なんか嫌な予感がしてたんだ!」
「答え間違うと、食べられるんかね?おっとスフィンクスさん、オイラは小さいからおいしくないよ!食べるんならそこのエルフにしてくれよ!」

 魔術師と盗賊は、ギャーギャー騒いだ。

「・・・どうしてこうなった?どうしてこうなった?」

 ドワーフの戦士が、尻をパンパン叩きながら言った。

 おかしい、今頃はワシは魔剣を振るって、悪い怪物をバッタバッタとなぎ倒してる筈ではなかったのか?
 何故化物に、リドルを投げかけられてるのだ?

「・・・準備は良いか、人の子よ」
「ちょ、ちょっと待った!まだ心の準備が出来てない!」
「スフィンクスさん!食べるんならそこの人間にしてくれよ!お偉い神官だから、きっとおいしいよ!」

 ギャーギャー騒ぐ魔術師と盗賊を、スフィンクスは華麗にスルーしてリドルを口にした。

***  *** *** *** *** *** ***

 何故スフィンクスにリドルを解くことになったのか?
 話の流れはこうだ。

 魔剣を作り出した魔術師『ノーマンリッツ』を探すため、冒険者は魔剣の少女の言葉を頼りに、とある山脈を探索することになった。
 この山脈に、ノーマンリッツの手掛かりがあるというのだ。
 冒険者は早速町で山支度を整え、意気揚々と登山を始めた。

 色々な冒険があったが、そこは省略する。
 最終的には、ノーマンリッツに関係深いと思われる『ゴーレム制作工場』と『謎の魔法陣』を発見した。
 おそらくこの工場で制作したゴーレムを、魔法陣にて転送してたのだろうと、予想づく。

 冒険者は思った。
 この魔法陣の転送する先に、ノーマンリッツの秘密があるのだろう。

 しかし魔法陣の使い方が、まるで分からない。
 どうすりゃいいんだと頭を悩ませる冒険者だが、ここである格言を思い出す。

――分からないことは偉そうな人に聞け。これで大体何とかなる。

 そうだ、魔法陣の使い方は、偉そうな人に聞こう。
 冒険者には、そんな偉そうな人に心当たりがある。
 それはこの山脈の主にて(そしてノーマンリッツの師匠の一人でもある)神秘の怪物『スフィンクス』だ。
 古代から生きてるモンスターなら、それは博識に違いない。

 てな訳で冒険者は、スフィンクスに魔法陣の使い方を聞きに行ったのだ。

***  *** *** *** *** *** ***

「人の子よ、心して聞くがよい・・・」

 スフィンクスは、重たい岩をこする様な威圧的な声で、言った。 

「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これは何か」

 そのリドルを聞いた冒険者は、みな一同に口をつぐんだ。

***  *** *** *** *** *** ***

「・・・・・・」

 場所はアレクストラ大陸から変わって、ここはリングテイルの2階。
 旧版SWのセッションが行われてる場所だ。

 ・・・プレイヤーである4人のオッサンと1人の大学生は、皆沈黙を保ってた。そしてお互い無言のまま、目線を交わす。

「えっと・・・どうしましょうか?」」

 オッサンAが遠慮がちに言う。

「うーん・・・」

 オッサンBが唸った。

「答えを言うのは、たやすいです。しかし私達のPCが、その答えを言っても良い物か・・・」
「まぁ、答えて良いPCと、悪いPCがいますね」

 それを聞いたオッサンDが頷く。

「はい、僕のPCは脳筋キャラなんで、ちょっとマズイです。ここは魔術師か神官が答える方が、いいんじゃないですか?」
「さすがオッサンD、良い事いいますねー」
「デュフww楓どのwwコーヒーが鼻に入ったでゴザルよw」

 キャッキャと黄色い声を上げるオッサンと大学生。
 何か、楽しくなってきたよ。

***  *** *** *** *** *** ***

「ギャー!分からん!」

 ドワーフは、金切り声を上げて転がり回った。
 金属鎧に包まれた体が地面にぶつかり、ドスンドスンと大きな音を立てる。

「あばばばば!あばばばば!」

 ドワーフが口から泡を飛ばしながら、ズボンを脱いだ。
 そして尻をパンパンと叩き始める。(もうコイツは駄目だ)

 そんなドワーフを完全に無視して、神官はリドルの謎解きを開始する。

「うーん、朝に足4本、昼に足2本、夜に3本か。こんな生き物、見たことも聞いたこともない。居るとするなら悪魔だろうが、はてその答えは如何なものか?」

 神官が額に指を当てて唸った。
 パーティーで一番の博識な彼をもってしても、その生き物の名前を当てることができない。

「スフィンクスさん!食べるんなら僕以外にしてくれよ!エルフはサラダに、ハーフエルフは刺身に、神官は丸焼きで食べると美味しいよ!ドワーフはちょっとお酒臭いけど、体を二つに開いて10日も川に晒せば食べれるようになるよ!」

 グラスランナーはハーブを鳴らしながら、サラリとエグい事を言った。
 その間もドワーフを激しく尻をパンパン叩いており、グラスランナーが奏でるハーブの演奏に彩りを与えてる。

「・・・・」

 魔術師は、考えてる。
 リドルの謎を解くため、必死の形相をしながら考えてる。
 周りの騒ぎなど、まるでお構いなしだ。

 スフィンクは何ら答えを出さない冒険者に対し、呆れるように言った。

「人の子よ、汝らの答えは、そこの神官の言う『悪魔』で良いのだな?答えるチャンスは、一度しか無いぞ」
「あーいいんじゃないっすけねー別に」

 ドワーフは尻を叩きながら、とぼけた顔で言った。
 既に彼の尻は真っ赤になっているが、それでも叩くのをやめない。

「・・・よし、分かった。何字らの答えは『悪魔』だな」
「それは、違う」

 魔術師だった。
 魔術師は、スフィンクスの赤い瞳をグっと睨み、そして力強い言葉でリドルの謎を言った。

「答えは人間だ。人間は赤子の時、両手両足で這う。そして2本の足で歩き、やがて歳をとり杖をつき、三本の足で歩く」

 魔術師の答えを聞いて、他の冒険者はポンと手を打った。(ただしドワーフは除く)
 スフィンクスはその答えを聞いて、ニッと笑みを浮かべながら

「・・・正解だ」

 と短く答えた。
 瞬間!冒険者は嬉しさのあまりワッと飛び跳ねた。
 全員キャイキャイ黄色い声を出しながら、魔術師の周りに集まった。

「さすがは魔術師じゃわい!ワシが頼れるのはお主だけじゃ!」

 ドワーフは感極まり、ギュッと魔術師に抱きついた。(ちなみにもう尻は叩いてない)
 魔術師は本当に嫌そうな顔をしてドワーフを引き離そうとしてるが、びくともしない。
 魔術師のローブに、ドワーフの鼻水が付いた。

「さぁスフィンクスさん!魔法陣の使い方を教えておくれよ!」

 グラスランナーが、スフィンクスを突っつく。
 しかしスフィンクスは、更にニヤ~と笑って・・・とても意地悪そうな笑みを浮かべた。
 そして口の端から長い犬歯を覗かせ、とんでもない事を言う。

「とまぁ、これは答えて貰って当然だ。冒険者なら誰でも知ってるだろうよ」
「・・・え?」

 今までの僕達の大騒ぎは何?みたいな顔をする冒険者達。
 ガチでビックリしてる。

「今までは茶番だ。そしてここからが、本当のリドルだ」

 準備は良いか?冒険者達よ。
 スフィンクスはケラケラ笑いながら、本当のリドルを口にした・・・。

***  *** *** *** *** *** ***

 とまぁこんな感じで、セッションは進んで行きました。

 ここからスフィンクスがリドルを出した訳ですが
 えっとですね
 実は僕ら
 そのリドルを間違えてしまいました。

 ほんっと残念です、無念です。
 僕らって、例のドワーフの戦士と大差ない頭してるんですね。これからは事あるごとに尻を叩いた方が良さそうです。

 リドルを間違えてしまった冒険者達に対して、当然スフィンクスは魔法陣の使い方を教えてくれませんでした。
 しかし、助け舟は出してくれます。
 この近辺を荒らしてる2匹の魔獣を退治すれば、魔法陣の使い方を教えてくれるのだそうです。

 これを聞いた僕らは大喜び。
 久々のお使いセッションです、しかも戦闘物と来れば、もうテンションあがりまくりですよ。
 最近戦闘らしい事やってなかったので、ちょいと戦いに飢えていたのですね。
 新しい装備や魔法を試してみたい、頭の中はこの事で一杯です。はい、脳筋ですね。

 と言う訳で今回のセッションはおしまい。
 次回に行われるであろう派手な戦闘に期待しつつ、僕らは解散したのでした。

 一緒に遊んでくれた皆さん、ほんとありがとね。
 また次回一緒に遊びましょ♪


おしまい


【追記】アリアンロッドって何じゃい?
先週のセッションの事でした。
今やってるSWのキャンペーンが終わったら、アリアンロッド2Eというゲームでセッションをやろうと言う話になったんです。
GMはベテランのTさん。彼には期待大です。いやガチで。

この、アリアンロッドと言うゲーム。
プレイした事ないけど、聞いた事はあります。
何やらエライ有名なゲームらしいっすね。

僕は早速、Nさんからルールブックを借りて読んでます。(Nさんに感謝)
まだザッとしか読んでないんですが・・・。
いやーいいですよね、この世界観とシステム。
セッションの運営が行われやすいように、配慮されてるのが分かります。
なるほど、こりゃ有名になる訳ですね。

今からどんなPCで遊ぼうかと考えてる一二三んでした。
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